いやさ、配信者の前でデジタルな剣を振り回してカッコつけてる俺らってさ、結局チャット欄で「はい、次の方どうぞ」って斬られて終わりだよね。毎回さ、画面越しに気合入れて「今夜こそは!」って挑むわけよ。コメント欄で気の利いた一言を繰り出して、彼女たちの視線を独り占めしようとするわけ。まあ、現実はさ、せっかく磨いた言葉の刃も、数十人の「かわいい!」「最高!」連打に埋もれて終わり。俺の渾身の「君の笑顔は桜より美しいね」は、誰にも拾われずログの彼方に消える運命さ。
でさ、日本のオンラインって独特じゃね?なんかこう、礼儀正しくアプローチしつつも、ちゃんと「俺ここにいるよ!」って主張しないと見向きもされないっていう。海外のやつらみたいに「Hey baby!」とか直球すぎるのは逆に浮くし、かといって控えめすぎると「ただのファンA」で終わる。絶妙なバランスが求められるこの戦場で、俺らは日々剣を磨いてるわけだ。まあ、磨いたところで「剣豪」とかじゃなくて「チャット侍」止まりなんだけどな。
配信者もさ、こっちの努力なんて知ったこっちゃねえよな。俺らがコメントで「君のために詩を書いたよ」とか言っても、「へえ、すごいねー」とか流されて終わり。いや、詩だぞ?3分かけて考えたんだぞ?って心の中で叫びつつ、画面には「うん、頑張ったね」って返ってくるだけ。俺らのデジタル剣術って、結局彼女たちの「かわいいフィルター」に一瞬で斬り捨てられてるんだよ。悲しい現実だわ。
でもさ、懲りずにまた挑むんだよな。次こそは「あ、この人面白い!」って思わせてやるって。まあ、9割は「またお前か」って思われてるんだろうけど。配信者の前で剣を振るう俺ら、チャットで斬られる運命ってわかってても、やめられないこの戦い。どうすりゃいいんだかね。