さて、東京のバーチャルデートなんて、結局こんなもんか。推し配信者と交流って言ったって、画面越しにチマチマ言葉交わすだけで、何が楽しいんだか。俺はさ、毎晩のようにサイト開いて、推しの配信覗いてるけど、正直言って虚しくなる時もあるんだよ。コードオブオナーってやつを大事にしてる俺からしたら、こういう薄っぺらいやり取りってどうにも我慢ならねえ。相手の目を見て、ちゃんと魂込めて話したいって思うのが武士道ってもんだろ?でもさ、現実はそうはいかねえ。東京の夜ってのは、ネオンの光でごまかしてるだけで、中身はスカスカなんだよな。
推しと交流したいなら、コメント欄で「カワイイね」とか「最高!」とか打つのが関の山。向こうもさ、こっちのことなんてただの数字の一つとしか見てねえだろうし。バーチャルデートって銘打って、ちょっとした特別感出してるつもりかもしれないけど、結局は一方通行の自己満足じゃねえか。俺だって、推しの配信でテンション上がる瞬間はあるよ。でも、その後にくる虚無感が半端ねえ。画面閉じた瞬間、現実に戻されて、東京のコンクリートジャングルの中で一人って感じがするんだよ。
昔の侍なら、刀一本で相手と向き合って、命かけて気持ちを伝えただろうに。今じゃキーボード叩いて、顔も知らねえ相手に媚び売るような真似しかできねえ。推しとの交流ってのは、ある意味俺たちの時代の悲しい縮図だよな。東京って場所が、いくら華やかに見えても、こういう虚構の上に成り立ってるって思うと、なんとも言えねえ気分になる。まぁ、それでも推しの配信見ちまうんだけどさ。結局俺もその虚構に絡め取られてる一人ってわけだ。