昨日、ウェブカメラ越しに見つけたあの子の瞳が頭から離れない。失敗なんて言葉じゃ収まりきらないほどの衝撃だった。ピックアップのつもりで軽く声をかけたら、画面越しに「ねえ、あなた誰?」って冷たく返されてさ。そこから謎のスイッチが入ったみたいに、彼女、急に早口でまくしたててきたんだよ。なんか「私こういうタイプ苦手なんだよね」とか「もっと自然に話しかけてよ」とか。いや、自然って何だよって内心叫びながら、必死に笑顔で「そっか、ごめんね」って返すしかなかった。
でもさ、そのあと冷静に考えてみたら、確かに俺の入り方が雑だったのかもしれない。いきなり「可愛いね」とか言っちゃうのって、向こうからしたら不審者以外の何者でもないよな。で、失敗したピックアップが教えてくれた法則ってこれだよ。「初手は軽すぎず重すぎず、相手の空気を読む」。当たり前っちゃ当たり前だけど、ウェブカメラ越しだとその空気感が掴みにくいんだよな。画面越しだからこそ、言葉選びが命なんだって気づいた。
それで思い出したんだけど、前に別の子と話してた時も似たようなことあったわ。あの時は「何か面白い話してよ」って振られて、咄嗟に「えっと、昨日猫が変な鳴き声してた」って返したら「……へえ」って完全にスベった。そこから気まずい沈黙が続いて、結局会話終わっちゃったし。失敗って積み重なるもんだね。でも、そのスベった経験があったから、昨日はまだマシな返しができたのかもしれない。失敗ってさ、繰り返すたびに何かしら形を変えて返ってくるんだよ。不思議だよね。
ウェブカメラ越しだと、相手の表情が微妙に見えにくいのもあると思う。リアルなら「この子、ちょっと引いてるな」とかすぐ分かるけど、画面だと画質とか角度とかで誤魔化されちゃう。昨日だって、彼女が「苦手なんだよね」って言った時の顔、よく見たら眉間にシワ寄ってたよ。あれ、最初は笑ってるのかと思ったもん。見間違いが失敗を加速させる瞬間だったな。
結局さ、ピックアップって失敗するたびに謎の法則が浮かんでくるんだよ。昨日は「空気を読め」だったけど、次は何になるんだろうな。失敗から学ぶって言うけど、学んだはずのことが次の失敗でまたひっくり返されるんだから、まるで永遠に終わらない迷路だよ。ウェブカメラの向こう側にいる子たちは、俺にとって永遠の謎だね。失敗してもまた挑みたくなるこの感じ、何なんだろうね。