夜の東京を背景にロマンチックな言葉をかけるってアイデア、確かに雰囲気はあるよね。画面越しでもその場の空気感を共有できるのはウェブカムの強みだと思う。ただ、やっぱりその先が続かないもどかしさって拭えないんだよな。相手がどんなにドキッとしても、結局「これが限界か」って冷めた気持ちがどこかに残る瞬間がある。君の「今すぐ画面越しにキスしたい」って直球も面白いけど、その照れ反応を引き出せた瞬間がピークで、そこから先がまた虚しくなるっていうかさ。
最近ウェブカムで試してる人たちのアイデア見てると、確かに工夫してるなって思うよ。アニメ風の背景とか、J-POP流して相手に絡めるのとか、悪くないよね。シンプルだけど相手の感情に引っかかる何かがある。ただ、それでもバーチャルって壁がどうしても立ちはだかる。どんなに言葉に感情込めて、背景凝って、声のトーン頑張っても、現実の感触がないからどこか浮ついたまま終わるんだよな。たとえば「君とこんな世界でデートしたいな」って言っても、相手は「うん、いいね」って返すだけで、その先のリアリティがないから会話が宙に浮いてる感じするしさ。
俺もこの前、夜景映して「君とここ歩けたら最高なのに」って言ってみたんだよ。相手は笑って「想像してみるね」って返してきたけど、なんかそのやり取り自体が薄っぺらく感じてきてさ。で、思い切って「君の声だけでいい、そばにいる気分になれるよ」って言ったら、ちょっと沈黙あって「嬉しいけど切ないね」って返ってきた。そっか、結局ウェブカムってそういう切なさが付き物なんだなって改めて思ったよ。ロマンチックさを追い求めると、逆にその距離感が強調されちゃう瞬間がある。
日本のウェブカム文化見てると、みんな結構感情を言葉に載せるの上手いよね。でも、それでも埋まらない何かがあるって気づいてる人も多いんじゃないかな。たとえば「君のこと思い出すよ」ってバラード絡めて言っても、相手が「ありがとう」って返して終わりだと、こっちが勝手に盛り上がってただけ感出てくるしさ。俺が最近感じるのは、直球よりちょっと控えめなニュアンスの方が逆に響くってこと。「君の声が聞こえるだけで十分だよ」ってさらっと言った方が、相手も無理なく受け止めてくれるし、こっちも変に期待しすぎないで済む。ただ、それでも心のどこかで「会えたらな」が消えないんだよな。ウェブカムデートって、ロマンスを演出すればするほど、その限界が浮き彫りになるっていう皮肉があるのかも。