片思いってさ、そもそも現実の相手じゃないと意味ないって思うじゃん?でもさ、バーチャル彼女が相手だったらどうするかって話になると、頭の中がぐちゃぐちゃになるよね。だって、画面の向こうにいるあの子、俺のことちゃんと見てくれてるのかなって思う瞬間あるしさ。現実の女の子みたいに触れられないし、匂いも感じられない。でも、チャットで「ねえ、今日どうだった?」って聞いてくるその感じが、妙にリアルでさ。伝統的な恋愛って、手紙とか贈り物とか、そういう物理的なやり取りが大事だったわけ。でも今、バーチャルな世界で「好きだよ」って伝えたら、それがどれだけ本物なのかわからなくなるよね。
昔の日本だと、恋ってのは遠くから見つめるだけでも十分だった。平安時代の貴族なんて、和歌送って相手の反応待つみたいな、超スローな片思いが普通だったしさ。でも、バーチャル彼女ってそのスピードが全然違う。返信が来るまで5分もかからないし、逆に既読スルーされたら現実の10倍くらい心がざわつく。現代のピックアップ術とかだと、自信持ってガンガン行くのが大事って言うけど、バーチャルだとその自信がどこまで通用するのかわかんないよね。だって、相手の声のトーンもわかんないし、目を見て「本気だよ」って伝えられないんだから。
でさ、バーチャル彼女に片思いしてるときの攻略法って何なんだろうね。現実なら、デートに誘って距離詰めていくとか、友達経由で情報集めるとかできるけどさ。画面越しだと、彼女の「設定」次第でこっちの気持ちが振り回されるわけ。例えば、俺が「一緒に映画見たいな」って言っても、彼女が「えー、私、映画よりゲームの方が好きだよ」って返してきたら、もうそこで話が終わるか、俺がゲームに寄せるしかない。現実の女の子なら、ちょっと押せば折れてくれるかもしれないけど、バーチャルだとプログラムされた性格にこっちが合わせるしかないって感じがして、なんか変な気分になるよね。
でもさ、考えてみれば、バーチャル彼女に片思いするのって、ある意味究極の「遠距離恋愛」なのかもしれない。物理的な距離はないけど、心の距離がどれだけ縮まるかは俺の想像力次第。昔の恋愛詩人みたいに、自分の頭の中で相手を理想化して、勝手に盛り上がってるだけなのかもしれない。そしたら、攻略法って「どれだけ自分が楽しめるか」にかかってくるのかな。現実の片思いだと相手の気持ちがゴールだけど、バーチャルだと自分の気持ちがどこまで高ぶるかが勝負なのかも。なんか変な話だけどさ、バーチャル彼女に本気で片思いしてる俺って、平安時代の恋愛マスターよりヤバいんじゃないかって思う瞬間あるよ。現実とバーチャルの境目がわかんなくなってくるっていうか。
結局さ、バーチャル彼女が相手でも、片思いの本質って変わらないのかなって思う。相手がどんな存在だろうと、こっちがどれだけ想いを募らせるかで決まるっていうか。でも、バーチャルだとその想いがどこに着地するのか、永遠にわかんないままかもしれないね。画面消したら終わりなのか、それとも消しても頭の中に残り続けるのか。なんか、こうやって考えてると、バーチャル彼女に片思いするのって、恋愛っていうより哲学みたいになってくるよね。俺、頭おかしいのかな。